神宮125社、内宮・摂社 序列9位は農業の神 大年神の母が祀られる
[住所]三重県伊勢市小俣町湯田字孤山983
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湯田神社(ゆたじんじゃ)は、三重県伊勢市小俣町にある神社。

伊勢の神宮(伊勢神宮)、神宮125社の一社で、皇大神宮(内宮)の摂社の一社。内宮摂社27社の第9位。伊勢神宮125社めぐりの中で小俣めぐりの一社。

『延喜式神名帳』伊勢国度会郡にある「湯田神社」に比定される式内社、また式内社「雷電神社」の論社。

造神宮使により造替の行われる六社の一社(他は、朝熊神社園相神社鴨神社田乃家神社蚊野神社)。

鎮座地「湯田」の地名は神田を意味する斎田(ゆた)に由来するとされ、神社周辺は伊勢神宮の神田であったという。境内を水田に囲まれている。神田を開拓したのは内宮の神主であった荒木田氏。

御祭神は大歳御祖命(おおとしのみおやのみこと)、御前神(みまえのかみ)。両神とも地域の農耕の神とされる。大歳御祖命は大歳神の母である神大市比売命を指す。

神大市比売命は内宮の摂社である江神社でも祀られている。御前神ではなく鳴宸電(なるいかつち)を祀るという説もある。

第21代雄略天皇の治世に創建されたとされた。中世になると造替は不安定となり、文永4年(1267年)には社頭に材木が用意されたものの建て替えられなかった。

後の時代には地元有力者の手で建て替えられるようになり、文明3年(1471年)には役夫工米をもって建て替えを命じたことが記された。

しかし、それを最後に、造替の記録は途絶えた。その後は地域の産土神として祀られるようになった。

寛文3年(1663年)8月28日に大宮司・河邊精長(大中臣精長)は当時「湯田社」と呼ばれていた産土神の神社の境内に湯田神社を再興。

古代には長さ4.5尺(約1.36メートル)×広さ4尺(約1.21メートル)×高さ3尺(約90.9センチ)の社殿を二つ有したが、この再興の際に、一つの社殿に二柱の神が同座するようになった。

明治22年(1889年)に隣接する八柱神社に産土神が合祀されるまで、そのまま産土神と神宮摂社が並立する時代が続き、八柱神社は明治43年(1910年)に有田神社に合祀され、跡地は竹林となった。

大正12年(1923年)3月に建て替えられ、昭和56年(1981年)5月に大修繕が行われた。

なお、式内社「雷電神社」の論社としては、御薗町の高向大社や、小俣町本町に式内同名神社がある。

【ご利益】
農業神、農業全般。五穀豊穣など

皇大神宮(内宮)摂社
序列1 朝熊神社 (伊勢市朝熊町)
序列2 朝熊御前神社 (伊勢市朝熊町)
序列3 園相神社 (伊勢市津村町)
序列4 鴨神社 (度会郡玉城町)
序列5 田乃家神社 (度会郡玉城町)
序列6 田乃家御前神社 (度会郡玉城町)
序列7 蚊野神社 (度会郡玉城町)
序列8 蚊野御前神社 (度会郡玉城町)
序列9 湯田神社 (伊勢市小俣町)
序列10 大土御祖神社 (伊勢市楠部町)
序列11 国津御祖神社 (伊勢市楠部町)
序列12 朽羅神社 (度会郡玉城町)
序列13 宇治山田神社 (伊勢市中村町)
序列14 津長神社 (伊勢市宇治)
序列15 堅田神社 (伊勢市二見町)
序列16 大水神社 (伊勢市宇治)
序列17 江神社 (伊勢市二見町)
序列18 神前神社 (伊勢市二見町)
序列19 粟皇子神社 (伊勢市二見町)
序列20 川原神社 (伊勢市佐八町)
序列21 久具都比賣神社 (度会郡度会町)
序列22 奈良波良神社 (度会郡玉城町)
序列23 棒原神社 (度会郡玉城町)
序列24 御船神社 (多気郡多気町)
序列25 坂手国生神社 (度会郡玉城町)
序列26 狭田国生神社 (度会郡玉城町)
序列27 多岐原神社 (度会郡大紀町)

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