天岩戸隠れの神話そのままの世界広がる、11月には高千穂の夜神楽も
[住所]宮崎県西臼杵郡高千穂町大字岩戸1073-1
[電話]0982-74-8239

天岩戸神社(あまのいわとじんじゃ)は、宮崎県西臼杵郡高千穂町にある神社。近代社格では村社、現在は神社本庁の別表神社

本来別々の神社だった東本宮(旧称・氏神社)と西本宮(同・天磐戸神社)があり、現在は一つの神社となっている。

社名は西本宮が拝する天岩戸に由来する。東本宮の別称である「天磐戸大神宮」は、現在も「天岩戸大神宮」として使用され、通用する場合がある。

西本宮の主祭神は大日孁尊(おおひるめのみこと)。天照大神の別名。岩戸川対岸の断崖中腹にある「天岩戸」と呼ばれる岩窟(跡)を神体とし、この岩窟は日本神話に登場する天岩屋であると伝える。

また、同じく西本宮の御旅所には配祀神である天鈿女命手力男命大年神素盞嗚尊日子穗穗手見命豊玉毘売命菅原道真公の7柱を祀っている。

西本宮は社伝によれば、瓊瓊杵尊が天岩戸の故事を偲び、その古跡に鎮祭したのが起源である。

平安時代の弘仁3年(812年)に大神惟基によって再興されたが、戦国時代にたびたび焼失したという。5月2、3日が西本宮祭で、春季大祭。

東本宮の主祭神は天照皇大神(あまてらすすめおおみかみ)。やはり天照大神の別名で、皇祖神であることを示す名。かつて伊邪那岐神伊邪那美神を祀っていたとする史料もある。

社殿背後の御神水の側には「大神宮」の祠がある。

東本宮は、昌泰年間(898-901年)の古記録に、思金神が天岩戸より出御した天照大神に、東本宮の地に造営した社殿への鎮座を願ったのに創まる伝える。9月22、23日が東本宮祭で、秋季大祭。

なお、思金神を祀る天安河原宮もある。

11月3日には天岩戸夜神楽三十三番大公開まつりが行われる。

国の重要無形民俗文化財である「高千穂の夜神楽」の中でも、地元岩戸地区で舞われる天岩戸神楽と呼ばれるもの全33番を、本来の「夜通し」ではなく、午前9時30分ごろから夜11時ごろまでかけて奉納する。

11月中旬から12月中旬の週末には夜神楽奉納も行われる。その後、高千穂神社でも「神話の高千穂夜神楽まつり」(11月22日-23日)があり、こちらは夜を徹して奉納される。

周辺には、日本神話に登場する、天安河原(あまのやすかわら)、天の浮橋(あまのうきはし)、神楽尾(かくらお/かぐらお)、天香具山(あまのかぐやま)などが実際に存在している。

これら神話を描いた漫画として、『ぼおるぺん古事記』などがある。なお、当社は進藤彦興『詩でたどる日本神社百選』に掲載されている。

【ご利益】
企業安全、商売繁盛、家内安全、病気平癒、身体健康、交通安全、合格祈願、厄祓など(公式HP
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