歌舞伎俳優の坂東玉三郎さん、5月に「アマテラス」上演で、伊勢の神宮に報告と御神楽を奉納
歌舞伎俳優の坂東玉三郎さん(64)が2015年3月25日、三重・皇大神宮伊勢の神宮・内宮)で、大阪松竹座公演「アマテラス」(5月3-26日)の上演を報告し、御神楽(みかぐら)を奉納したと言います。日刊スポーツが報じています

大阪松竹座公演「アマテラス」は、以下のような内容。と言うか、ほぼそのまま天岩戸隠れ。

太陽神アマテラスが治める高天原に、悲しみにくれ荒れ狂うスサノヲが現れる。

己の慈愛、慈悲をもってもその荒ぶる魂を鎮めることがかなわないと悟ったアマテラスは、嘆きのあまり天岩戸に姿を隠してしまう。

全ての光は失われ、世界は闇に包まれる。八百万の神々が集まり、岩戸の前で祈りの宴を始める。囃し、謡い、舞い踊る神々。やがてアメノウズメも加わり、神々の祈りがひとつになる…

ポイントは、歌舞伎界当代の立女方である人間国宝 坂東玉三郎さんと、世界から高い評価を受ける太鼓芸能集団・鼓童のコラボ。

両者の初共演作となった2006年「アマテラス」は、東京と京都南座で連続公演を行い、翌年に歌舞伎座で公演、いずれも大好評を博したと言います。2013年には新たに元宝塚歌劇団男役スター愛音羽麗さんを迎え、東京と福岡と京都南座で再演しています。

日本神話の古事記を題材にとったこの音楽舞踊劇は、まさに躍動と美の饗宴。 情景や心理描写を表現する鼓童の勇壮な演奏と、感情の内奥を舞う玉三郎による優美な舞踊が見事に溶け合い、観る者の魂を大きく揺さぶる、と評判。

「言葉がなく、結論や理論もなく、抽象的な舞台」という玉三郎さん。だからこそ、観客はその世界に浸れるのかもしれません。玉三郎「アマテラス」は4月5日(日)チケット発売開始されるとのこと。詳しくはこちらから。