・所在地:兵庫県加西市玉丘町

・時 期:-
・時 代:古墳時代中期
・形 状:前方後円墳
・特 徴:-
・指 定:国の史跡

【概要】
クワンス塚古墳陪塚第1号墳第2号墳壇塔山古墳愛染古墳などとともに玉丘古墳群(国の史跡)に属する、全長約109メートル、前方部幅約54メートル、後円部径約64メートルの兵庫県下6番目の規模をもつ古墳時代中期の前方後円墳。

墳丘は、3段築成からなり、後円部中央には盗掘穴があき、穴底に凝灰岩製の長持ち形石棺材が残っている。

墳丘くびれ部の一方には、造出し部が確認でき、凝灰岩の葺石が残っている。墳丘周囲には、幅約20メートルの周濠が巡り、外堤には円筒埴輪が樹立していたと考えられる。

出土遺物には、家形・鶏形埴輪のほか多数の円筒埴輪が出土。

『播磨国風土記』賀毛郡の条に記載された根日女(ねひめ)悲恋伝承の舞台として知られる。意祁王(おけのみこ=後の第二十四代仁賢天皇)と袁祁王(をけのみこ=後の第二十三代顕宗天皇)も登場し、顕宗天皇と、意祁王が、ともに愛した根日女の死を悼んで築造したという伝説が残されている。

昭和6年(1931年)、京都大学の梅原末治が調査を行ったが、その後放置された。84年ぶりに再調査が行われ、2015年3月、残された長持形石棺には精緻な装飾が施され(国内に4例しかない)、大きさとしても国内五番目となる巨大なものと判明、加西市教育委員会では、「大王級の石棺」と位置付けた。

【関連サイト】
古墳について - 玉丘史跡公園

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