八幡神の親神様、「廟」として特別な崇敬を受け続けた本朝四所の一社
[住所]福岡県福岡市東区香椎4-16-1
[電話]092-681-1001

香椎宮(かしいぐう)は、福岡県福岡市東区にある神社。近代社格では官幣大社勅祭社の一社で、現在は神社本庁の別表神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

『延喜式神名帳』に記載はないが、祭祀自体の起源は極めて古く、8世紀以降の文献には見え始める。当社では「香椎廟」であったために特例であった、としている。位置付けとしては、式外の国史見在社

仲哀天皇神功皇后を主祭神とし、応神天皇、住吉大神(住吉三神)を配祀する。

「香椎」の名は敷地内に香ばしい香りの「棺懸(かんかけ)の椎」が立っていたことに由来するという。香椎神宮と呼ばれることもあるが正しくは神宮ではない。

社伝では仲哀天皇9年(200年)、訶志比宮(かしひのみや)で仲哀天皇が急逝したため、神功皇后がその地に祠を建て天皇の神霊を祀ったのが起源。

奈良時代の養老7年(723年)、神功皇后自身の神託により朝廷が社殿の造営を始め、神亀元年(724年)に竣工したと伝える。

仲哀天皇のもう一つの行宮が、現在は忌宮神社(山口県下関市)となっているが、当宮から忌宮神社に神功皇后、応神天皇が勧請されている。

「香椎廟」として、あえて式内社として記載がなくとも、古くから朝廷の崇敬厚く、祈願・奉幣等は宇佐神宮に次ぐ扱いを受け、伊勢の神宮氣比神宮石清水八幡宮とともに四所宗廟(本朝四所)と称された。

江戸時代に再建された「香椎造り」と呼ばれる本殿の様式は、全国唯一であり、国の重要文化財に指定されている。

臼田甚五郎監修『日本神社一00選』に「日本神社100選」として掲載されている。

日本海軍の軽巡洋艦「香椎」の艦内神社に分祀しており、現在も5月12日に軍艦香椎慰霊祭が行われている。

10年に一度吉日を選定し、宮内庁より勅使が遣わされる勅祭・香椎宮臨時奉幣祭が執り行われる。平成27年(2015年)10月に斎行された。

節分祭においては、巨大なお多福門が設置される。

【ご利益】
八幡神の親神様、家内安全、厄除、開運、商売繁盛(公式HP
香椎宮 - 八幡神の親神様、「廟」として特別な崇敬を受け続けた本朝四所の一社
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香椎宮の御朱印
香椎 - Wikipedia