・所在地:奈良県北葛城郡上牧町

・時 期:3世紀後半
・時 代:古墳時代前期
・形 状:-
・特 徴:-
・指 定:-

【概要】
標高約70メートル前後の丘陵に位置する久渡古墳群の、丘陵北側に所在する古墳時代前期初頭の古墳。画文帯環状乳神獣鏡・鉄槍・鉄鏃等が出土。

出土した画文帯環状乳神獣鏡は後漢時代に中国で製作された鏡。近年の発掘調査で鏡片を除くと中国製の画文帯神獣鏡としては、奈良県内でホケノ山古墳以来の出土となる。

また、この鏡は、橿原考古学研究所の分析により、大阪府和泉黄金塚古墳の東側埋葬施設から出土した鏡と「同型鏡」であることが判明した。

従来、古墳時代前期初頭の古墳は、奈良盆地東南部に集中して築造され、奈良盆地内の他の地域にはほとんど存在しないことが指摘されてきたが、本古墳がその空白地域で発見されたことは、古墳時代の初めにおける初期ヤマト政権の構造を考える上で重要な手がかりとなると言う。

【関連サイト】
久渡古墳群から出土した画文帯環状乳神獣鏡について - 上牧町教育委員会

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画文帯環状乳神獣鏡が出土した久渡古墳群の出土品展示会と発表会、2015年3月7日 - 奈良・上牧町