埼玉県初の発見「眠りからさめた武人」展を開催します - 坂戸市の公式サイト
埼玉県の坂戸市教育委員会は2015年2月19日、同市善能寺の入西石塚古墳から5世紀(古墳時代中期)の鉄製冑と甲、大刀などの武具が見つかったと発表しました。有力な豪族が葬られた際の副葬品とみられるようです。冑と甲がセットで出土するのは県内で初めて。3月18-22日、市文化会館で「眠りからさめた武人」展を開き、実物を無料展示するということです。東京新聞が報じています。画像は坂戸市の公式サイト、「眠りからさめた武人」展の告知ページ(出典:坂戸市の公式サイト

入西石塚古墳(にっさいいしづかこふん)は、古墳群の通番として三福寺1号墳、古墳の所在する地域の通番として坂戸105号墳とも呼ばれます。墳丘長36-40メートルの前方後円墳とされてきましたが、今回の調査で、「墳形ははっきりしない」との結論が出たようです。

1956年に鏡・武器・武具が偶然発見されていました。その後、鏡を除く遺物は敷地内に再埋納されました。

1986年にも調査が行われており、あわせて、円筒埴輪などが採取され、倭製珠文鏡、倭製乳文鏡、直刀、鉄鉾、鉄剣、大形平根式鉄鏃、尖根式長頸鉄鏃などが検出されています。

2014年9月に坂戸市教育委員会で調査したところ、武器・武具などの遺物が発見されたとのこと。

冑、甲、頸甲、肩甲がセットで出土した事例は埼玉県で初めてで、今回の一般公開は、遺物の保存処理を実施する前の速報展という位置づけになります。