今さら邪馬台国05 - 神功皇后による「女王国」に対する感想
「女王國」として、魏志倭人伝に頻出する、当時の倭にあったと思われる国の一つ。

魏志倭人伝に一度だけ記載される「邪馬壹國」は、「女王之所都」と注釈されるのみで、厳密に言えば、イコール「女王國」とする記述はありません。魏志倭人伝には、構成によって見てみると、下記のように五か所、女王国が出てきます。

1.距離方角
・伊都国の王は代々女王国に仕えている
「邪馬壹國」までの行程の次に、女王国より以北は道程を記載することも可能だが…
・群から女王国まで、万二千余里

2.風俗風習
・女王国の北に、一大率を特設

3.最新情勢
・女王国の東、海を渡ること千余里、また国あり、すべて倭種。

上記の2と3の女王国の記述の間に、魏志倭人伝では初めて「卑彌呼」の名が共立された女王として記載されており、通常は、この女王が卑弥呼を指すとされます。

邪馬台国=女王国、その女王は卑弥呼

という等式を大部分の説は採用しておりますが、それでさえも一筋縄ではいかないのが魏志倭人伝です。