上野原縄文の森 第41回企画展 古墳時代のかごしま~1,500年の時を超えて~データファイル(PDF) - 鹿児島県上野原縄文の森
鹿児島県霧島市の上野原縄文の森の展示館で、古墳時代の遺跡や出土品を紹介する企画展「古墳時代のかごしま~1500年の時を越えて~」が開かれています。2015年3月22日まで。薩摩川内市の円墳である天辰寺前古墳から出土した銅鏡、鹿屋市の祓川地下式横穴墓で見つかった甲冑など県内の出土品に加え、他県から取り寄せた埴輪や勾玉など計約160点を展示しているとのことです。読売新聞が報じています。画像は今企画展のデータファイル(PDF)より。

古墳時代といえば、どうしても畿内を中心とした巨大な前方後円墳を中心に考えられがちですが、当然、鹿児島にも古墳時代はありました。「縄文の森」が今回の企画展を企画したのはそこをPRする狙いのようです。

天辰寺前古墳の他、鹿児島には、花牟礼古墳を含む前方後円墳5基、円墳39基、2015年4月に19番目の地下式横穴墓が確認された塚崎古墳群(肝付町)、全長約129メートルの前方後円墳で、鹿児島県内2位の横瀬古墳(大崎町)など、全国的に見てもそん色ない古墳が確認されています。

出土品としては甲冑や刀剣類に目が奪われがちですが、今回の企画展では、そんな古墳から出土した日用品も含めて展示されており、当時のくらしや世相にまで踏み込める内容になっていると言います。

また、独特の地下式横穴墓について、パネルなどでその実態や発掘状況が説明されているとのこと。島内地下式横穴墓群(宮崎県・えびの市)が話題になったばかり。これを機に、是非南九州の墓制についても勉強しておきたいところです。

今回の企画展の公式ページはこちら

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