東国における古墳の動向からみた律令国家成立過程の研究
・刊行:2015/1/27
・著者:小森哲也
・出版:六一書房

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本書は,考古学と周辺諸学を含めた古代国家形成論を丹念に整理した点に特色をもつとともに、栃木県のしもつけ古墳群をケーススタディとして東日本各地の様相と対比することで、東国における6-7世紀史の構築をめざす。

まず、埋葬施設の諸要素に地域間交流の姿を見出し、国家成立に向けての重要な要因になる、という方向性を示す。

次に、墳丘規模からみた階層性をもとに、社会構成モデルを提示し、古墳の動向からみた律令国家形成過程における五つの画期の設定に至る。

ただし、東国各地の歩みは共通性と独自性を併せもち、その道程は、5世紀後半を画期とする到達点である連合体制を基礎とするシステムをその枠組みに取り込んだ点において、古墳時代における各地域の実態に即したものであった。

國學院大學博士論文に加筆、刊行。