末盧國(第2巻) 単行本 – 1997/10/10
1962年に松浦史談会(志佐惲彦会長)が創刊した佐賀県唐津市の松浦郷土史誌「末盧國(まつろのくに)」が、半世紀をかけ200号を迎えたと言います。歴史愛好家の会員たちが自ら調べた寄稿文を掲載、発掘した“地域の歴史”を積み重ねてきた結果です。同会は「これからも唐津の郷土史研究をけん引していきたい」と意欲を燃やしているそうです。佐賀新聞が報じています

松浦史談会は、1927年の創立。戦時中、休止状態だったのを戦後に活動再開し、それに際して「末盧國」が創刊されたと言います。もちろん、当地が魏志倭人伝に出てくる末盧国に比定されることにちなんだ命名。

これまでに掲載された会員の研究や寄稿文は3000本ほどで、そのテーマは、国内で最初に稲作が伝わったという縄文・弥生時代から、松浦佐用姫伝説、中世の松浦党、寺沢広高による唐津城築城や呼子の捕鯨文化、辰野金吾や大島小太郎ら優れた人物を輩出した耐恒寮まで。

発売されている「末盧國(第2巻)」(1997年)のコメントには、「20年にわたり刊行された季刊郷土史誌「末盧國」の合本。古代、中世、近世、近代、現代の全世代にわたり、史遺跡、遺物、産業、宗教、人物、美術工芸など、あらゆる分野を収録。歴史研究者へおくる郷土史料。」とあります。

「末盧國」の合本は第3巻まで出ているようですが、インターネット上では2巻までしか確認できません。第1巻(1987年)第2巻(1997年)となっています。

報道でもコメントされている事務局長の山田洋さん(78)がブログをしております。こちらからご確認ください。

報道によれば、松浦史談会は1月24日、創立88周年と「末盧國」200号記念を兼ねた祝賀会を唐津シーサイドホテルで開催するとのことです。

現在会員は520人ほどだそうですが、平均年齢は70歳を超えると言います。若い会員が増えて、この歴史ある会が永続して、研究が深まることを祈念します。