古事記が語る原風景 (エンゼル叢書)
・刊行:2004/7/1
・著者:岡野弘彦、渡部昇一
・出版:PHP研究所

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大和言葉の調べが織りなす『古事記』という神秘な世界。そこには今でも息づく“根生いの心”がある。日本人の原点を見つめ直す心の書。

『古事記』に触れてみる。そこにある大和言葉の調べは、日本人たる由来を回帰させてくれる。そのことを“倭建命”神話を用い、具体的に解説。

言霊をもつその調べは、神話の時代から続く“根生いの心”が脈々と息づき、今“自分”を見失いかけている我々にとって一つの光明を照らすのではないか。

戦後、それまでの思想が一転してから、暗中模索を続ける日本人に、そんな今だからこそ、渡部昇一氏の言葉を借りれば「源流に遡り本質へ戻る」であり、アイデンティティの重要性を説いている。

また日本の思想を語る上で忘れてならない、国学や国家神道も真正面から捉えており、戦後教育の盲点も突いている。

本書は、好評を博したエンゼル・フォーラムをベースに書下しも加え、<第一部・『古事記』と日本人><第二部・倭建命><第三部・日本人のこころの原風景>の三部立て構成。戦後六十年を過ぎても、未だに自身を確立できない日本人に警鐘をならす、渾身の一冊。