オオクニヌシとヌナカワを祀る高岡市の神社、越中国一宮の古社
[住所]富山県高岡市伏木一宮1-10-1
[電話]0766-44-1836

氣多神社(けたじんじゃ、気多神社)は、富山県高岡市にある神社。『延喜式神名帳』にある「気多神社(越中国・射水郡)」に比定される式内社(名神大社)、ただし、『延喜式臨時祭』「名神祭」には掲載されていない。

名神大社については、写本により異なる。歴史的な一宮としての越中国一宮の論社。近代社格は県社「全国一の宮会」に加盟している。参拝すれば、御朱印を頂ける。

所在地の高岡市伏木は、かつて国府や国分寺が存在した越中国の中心地で、当社境内に越中国総社跡の伝承地がある。

越中国内で一宮を称する四社(その他は、高瀬神社射水神社雄山神社)のうちで唯一、所在地名に「一宮」という銘号が入っている。

御祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)、奴奈加波比売命(ぬなかわひめのみこと)、配神は菊理姫命(くくりひめのみこと)と事代主命(ことしろぬしのみこと)。

ここにも「ヌナカワ姫に通った道」の気配がみられる。また、オオクニヌシとヌナカワの子とされるタケミナカタではなく、オオクニヌシの子ではあるが、タケミナカタとは母が違う兄コトシロヌシが祀られているのも興味深い。

社伝によれば、当神社が氣多大社から勧請して創建されたのは奈良時代の養老元年(717年)としている。

ただし、大伴家持が越中国国守として在勤していたころ、『万葉集』の巻17、巻18、巻19には当時の様子が詳細に詠われているにもかかわらず、越中国国府の間近にあったはずの当社に関する記述が全く見えない、とされ、それ以降の創建の可能性があると指摘されることともある。

【ご利益】
農耕、漁業、殖産、医薬、縁結び、恋愛など
氣多神社 - オオクニヌシとヌナカワを祀る高岡市の神社、越中国一宮の古社
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氣多神社の御朱印