青柏祭の曳山行事(せいはくさいのひきやまぎょうじ)
種別1:風俗慣習
種別2:祭礼(信仰)
公開日:毎年5月13-15日
指定日:1983.01.11(昭和58.01.11)
都道府県:石川県
所在地:大地主神社(七尾市山王町)

わが国には春から秋の祭礼行事の一環として、山車・屋台などを曳くという行事が全国的に分布しているが、それは、神霊の降臨を仰いで、人々が生業の発展や悪疫退散を祈願し、あるいは暮らしの無事に感謝の意をあらわすことに、その本来の趣旨がある。

石川県七尾市の大地主神社に伝承されてきた青柏祭の曳山行事は、貞享2年(1685年)の記録に見えるように古い伝統を継承するもので、各曳山組を構成する3町内から、決まりの神饌を青柏の葉に盛って供えるとともに、横正面からみてヒラキ(開き)山の形態をなす巨大な曳山を奉納するところに特色がある。

この行事は、でか山の通称で世に知られ、市内山王町に鎮座する大地主神社の例大祭に奉納される。

奉納される曳山は3基で、末広形とも北前船を模したものとも伝えられ、藤皮と藁縄を用いて骨組を結び、その上に藁莚を張り、紋入りの幕を掛けて仕上げる。曳山の高さは約12メートル、上部の開きは約13メートルと巨大なもので、車輪の直径は約2メートル、幅約0.6メートルにもなる。

「とっつあ(夫)と山見や」と地元で喩えられるように、この行事はこの地域の人々の生活の節目となっており、規模が大きくかつ内容においても地域的特色が濃く、祭礼行事の代表的なものの一つとして重要である。

なお、御車山祭は、高岡関野神社(富山県高岡市)の御車山祭三國神社(福井県坂井市)の三国祭とともに北陸三大祭の一つ。

保護団体名:青柏祭でか山保存会
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