隼人の楯(復元品)(大古事記展) - ぶっちゃけ古事記
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・隼人の楯(復元品)(はやとのたて)
・大古事記展 - III.古事記に登場するアイテムたち

・平城宮跡出土
・原品は奈良時代
・奈良文化財研究所蔵

原品は、平城宮跡の井戸枠に転用された状態で出土した木製の楯。平安時代に編纂された『延喜式』の記述と寸法や文様、装飾などの特徴が一致しているため、この名が付いた。

山幸彦に貸した釣針を失くされたので、強硬に現物そのものの返却を求めた海幸彦だったが、三年後ぐらいしてふらっと戻ってきた山幸彦には何やら竜宮城勢力が味方に付いていて、強力になっていた。

失くした釣り針を竜宮城勢力によって探し出してもらった山幸彦は、それを海幸彦に返却。その後、山幸彦は富栄え、海幸彦は没落。それを根に持った海幸彦が逆襲に転じるが、竜宮城勢力の加勢もあって、海幸彦あえなく山幸彦に屈服する。海幸彦、最後の逆襲はともかく、そんな悪いことしていないのに。。ちょっと可哀想な役どころ。

この一連の説話は、古事記にもヤマト(山幸彦)と隼人(海幸彦)の関係、ヤマトが隼人を屈服させるのを説明したもの、とあり、海幸彦は隼人の阿多の君の祖とされ、また、山幸彦に逆襲しようとした海幸彦が海に溺れる様が、現代にも残っている隼人舞となった、などの説明譚が続く。

隼人は古代の九州南部に居住しており、大和政権に反抗していたが、服従後は宮の警備や儀式などを担当した。古事記展で展示されている絹谷幸二氏の天孫降臨 Iにも隼人の楯が描かれている。ここでは、降臨する天孫ニニギが南九州に降り立ち、その周辺部族も味方に引き入れたことを示唆するものとして描かれていると思われる。

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