手前にあるのが祓戸神社。写真をクリックすると大きな写真で確認できます。 ご祭神は、瀬織律姫神（せおりつひめのかみ）、速秋津姫神（はやあきつひめのかみ）、気吹戸主神（いぶきどぬしのかみ）、速佐須良姫神（はやさすらひめのかみ）。いわゆる祓戸大神、あるいは祓戸四神と呼ばれる神々です。

古事記には速秋津姫神が、速秋津比売神（ハヤアキツヒメノカミ）として記述されています。

ハヤアキツヒメノカミはイザナギとイザナミによる神産みの時に生まれた神で、同時に生まれ、兄であり、夫であるハヤアキツヒコノカミとともに水戸神とされ、水の神として信仰されています。

大神神社のご祭神、というか配神の方ですが、オオクニヌシとの関連でいえば、オオクニヌシが国譲りして隠居する際、隠居するに際して建造させた巨大な神殿（後の出雲大社）のシェフに就任したのが、この水戸神の子であるクシヤタマノカミ。

また、祓戸大神はもろもろの禍事・罪・穢れを最終的には黄泉（根）の国に移動させて、消滅させる役割を担う神々で、最後の役割を担う、黄泉の国にいる速佐須良姫神は、名前の類似から、黄泉の住人スサノヲの娘で、オオクニヌシの正妻であるスセリに相当する、という指摘もあります。

さて、お社ですが、どーん。



カメラに収められていなかった。。摂り忘れ？　摂ったと思い込んでいたのに撮れていなかった、というところかと。不覚。

ご由緒にある通り、先にお参りし、さらに少し参道を進むと、祓戸神社の横に隣接してあるのが夫婦岩。写真をクリックすると大きな写真で確認できます。（ピンボケ御容赦） きました。オオモノヌシとイクタマの恋の物語。神代の時代とは思えない、非常にリアリティに溢れた恋バナです。そもそも三輪山の語源も、この説話から。大神神社全体だと、イクタマの存在感が小さいなーとは思っていたのですが、この夫婦岩にすべて凝縮されている感じでしょうか。

そのお社は、どーん。 こちらはしっかり収められていました。ホッ。

縁結び、夫婦円満の御利益があるそうです。ただ、説話通りだと、イクタマが寝ているところに、その寝室に突然（イケメンかもしれないが）男が入り込んで来て、イケメンだったので添い寝したら、なぜか妊娠する、というストーリー。そのイケメンが勿論オオモノヌシ。今ならストー●ーを通り越して、、、おっほん。

ともかく、毎回イクタマと"添い寝”した翌朝にはいなくなってしまうその謎のイケメンの正体を知ろうと、イクタマの両親の仕掛けが発動し、謎のイケメンの後を追いかけていくと、ある山の麓までやって来て、その仕掛けの糸が三回りして落ちていた。そこで、その山が三輪山と呼ばれるようになった、と言います。

ご由緒にあるように、聖跡とされるからには、このあたりに仕掛けの糸が三回りしていたのかもしれません。

このオオモノヌシとイクタマの子、その子孫がオオタタネコ。オオモノヌシの祟りにおびえた第十代崇神天皇を救う救世主となり、神主の祖となる人こそがそのオオタタネコなのです。

夫婦岩。 そうと見れば、オオモノヌシ（右側の大きい方）とイクタマ（左側の、右の岩に寄り添うようにある方）に見えてくるからフシギ。仲良く寄り添っています。何しろ日本最古の神社の夫婦岩、ある意味では日本最強のパワースポットかもしれません。

ちなみに、普通の神社では、ご祭神を射の一番に参拝しなければならないのではないかと思います。また、ご祭神ではない、別の参拝順番が決まっているのであれば、一番最初の神様が、実はその神社の中で別格というか、特別な扱いを受けている場合が多いかもしれません。

ここ大神神社では、参道の途中にあるとはいえ、祓戸神社には先にお参りすること、と注記があり、夫婦岩についてはそこまでの明記はありませんが、参拝の流れ的にも祓戸神社の後すぐお参りすることになるので、この二つは、大神神社のご祭神オオモノヌシゆかりというもの以上に、もしかすると特別な意味があるのかもしれません。 古事記紀行2014 > （３）大神神社 > 祓戸神社と夫婦岩 【関連記事】
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