猪熊本『古事記』(複製品)(大古事記展) - ぶっちゃけ古事記
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・猪熊本『古事記』(複製品)(いのくまぼん こじき ふくせいひん)
・大古事記展 - II.古事記の1300年 中世の古事記

・太安万侶
・原品は江戸時代?
・奈良県立万葉文化館蔵(原品は個人蔵)

古事記は原本は伝わっておらず、写本のみ伝わっている。写本は大きく分けると、伊勢系諸本と卜部系諸本に分けられる。

一説によれば、真福寺本以降、江戸時代、寛永年間までで知られている写本は五つあるのみ。 伊勢本、伊勢一本、猪熊本、前田本、内閣文庫本。この猪熊本の原品はその一つに数えられるものとなる。

これも一説によれば、真福寺本以降、先の五つの写本も含め、本居宣長までに古事記の写本はわずか12しかなかったとも言われる。そこまでマイナーに陥ってしまった古事記が、現在では日本の最重要文献の一つになっているのは、やはり隔世の感がある。

本居宣長の登場がある意味で古事記を変えた、と言えるかもしれない。

原品はそうした中での貴重な写本の一つであり、古事記にとっては暗黒だったかもしれない中世において、光り輝く貴重な文物と言える。
世阿弥・風姿花伝(大古事記展) - ぶっちゃけ古事記
大古事記展では、参考図として世阿弥の風姿花伝をあげている。世阿弥が完成させた能楽は、世阿弥も意識していたように、古事記神話の一つ、天岩戸隠れにおけるアメノウズメの踊り。一方ではこうした能楽の流行や、神楽の勃興といったものが、古事記復興に大きな役割を果たしたとも言える。

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