大猪(ゆうりゃくのみよにあらわれたおっことぬし)

『古事記』に記載のある雄の動物神。

第21代雄略天皇が葛城山に御幸した時に現れた大きなイノシシな神。

おっことぬしという名が『古事記』に出てくるわけではない。

雄略天皇は早速鏑矢で射殺そうとしたが、イノシシな神が激怒、食いつかんばかりに襲い掛かって来た。恐れた雄略天皇はハンノキに登って難を逃れようとし、一首「怖くて、逃げたよ~」。

雄略天皇の葛城説話はこの後にヒトコトヌシの話も収録されており、傍若無人な雄略天皇が、当地の諸勢力によって諫められることを暗示するような形を構成している。

『古事記』において、おっことぬし風のイノシシな神が三度登場するが、これはその三度目、最後。初めての登場は、第12代景行天皇の皇子であるヤマトタケルを死に追いやった、伊吹山のイノシシな神。二度目は応神天皇(神功皇后)の御世

【主な登場場面】
傍若無人の雄略天皇、さすがに神様には逆らえず最敬礼 鷹揚な神様もそれを赦す

【関連キャラ】
おっことぬし - 『古事記』に時々登場するイノシシな神