建波邇安王(たけはにやすのみこ)

『古事記』に記載のある男性皇族。

父は第8代孝元天皇、母はその妃の一人であるハニヤスビメ

第10代崇神天皇の御世において反逆。 

崇神天皇によって越の国に派遣されたオオビコが、通りかかった山城の幣羅坂で、謎の女が奇妙な歌を歌っていたので、念のため都に戻って崇神天皇に報告。崇神天皇によって、「タケハニヤスの反乱だろう」と看破され、オオビコに反乱討伐を命じる。

オオビコがヒコクニブクを伴い軍を引き連れて山城国に行くのを迎え撃つ準備万端で待ち構える。両軍、川の両岸に布陣。

そこでヒコクニブクが呼びかける。「やーい、戦を始める第一矢を放ってみろよ~」。それに応えてひょいと矢を射かけるが、ヒコクニブクには当たらず。次にヒコクニブクが矢を射かけると、見事命中してしまい、死亡。

反乱軍は総大将が死亡して大混乱、敗走する。

【主な登場場面】
実子に後妻寝取られ反逆される故・神武天皇 直系が奮起して乱を平定

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