石押分之子(いわおしのわくのこ)

『古事記』に記載のある男性、あるいは神(国つ神)。

初代神武天皇が東遷において、熊野の危機を脱し、高木神(タカミムスヒノカミ)が派遣してくれた八咫烏のおかげで、熊野から吉野に達し、イヒカにあった後、さらにまた山に分け入っていくと、また尻尾のある人に出会った。なぜか石を押し分けて。

名を問うたところ、返ってきた回答が「イハオシワクノコ」とのこと。

その前までに会ったニヘモツノコ、イヒカと違い、このイハオシワクノコは「天の神の御子がおいでになると聞いたので馳せ参じた」と答えている。

イハオシワクノコは吉野の国栖の祖とされている。

この後、神武天皇一行は、神武天皇に従わず反抗するエウカシと、その弟であるオトウカシと遭遇することになる。

【主な登場場面】
便利な道案内・八咫烏が登場 熊野から大和に進出する神武天皇