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【キャラ設定】絶対権力がない時代のこととはいえ、天皇を振るというのはよほどの意志の強さの表れと見ました。一方で、反逆にまで走る暗い部分も表現できればと。

女鳥王(めどりのみこ=メドリ)縦500px■女鳥王(めどりのみこ=メドリ)

仁徳天皇の異母妹。父は応神天皇、母はヤカワエ

仁徳天皇から求愛されたが、「あの恐妻家(仁徳天皇の妻はイワノ)なんかのオンナになれるか!」と断り、その話を持ってきた仲介者・ハヤブサ(仁徳天皇の異母弟、メドリの異母兄)とデキる。

三人とも母親が違うとはいえ、兄妹間の三角関係。まさに古事記のテーマの一つ、兄妹愛

メドリにとっては実姉ヤタノの存在も大きい。仁徳天皇はヤタノにゾッコンのくせして、イワノが怖いがために、なかなか寵愛できない。イワノが旅行に出ると、すぐに仁徳天皇はヤタノと浮気。その浮気がばれてイワノが家出、という騒動に。

「実姉も可愛がれない男の元に行けるかっ」ということだったのでしょう。姉ヤタノが仁徳天皇に従順なのに対して、メドリは個性的だった、と言えそう。

とにかく、天皇を振った女としても歴史に名を残すことになったメドリ。

さて、その後、ことあるごとに仁徳天皇を煙たがり、ついには寝所でチョメチョメしている時にハヤブサに仁徳天皇殺害をけしかける。その反逆の企みが仁徳天皇にバレ、天皇激怒。

振られて、さらに反逆されるって。。聖天子伝説のある天皇なのに。

討伐軍を差し向けられた、メドリとハヤブサはともに手に手を取って逃げるが、宇陀倉椅山で捕まり殺される。

討伐軍の将軍・山部大楯連(やまべのおおたてのむらじ)は、メドリが手に巻いていた玉を連ねた腕飾りを奪い取って、それを自分の妻に与える。

その妻が腕飾りをしていたのを見た皇后イワノが激怒「まだその肌も温かい死体から剥ぎ取って、自分の妻に与えるなんて、ありえな~い」、として、山部大楯連を処刑した。

ハヤブサとメドリの逃避行は今にも語り継がれ、ハヤブサがメドリを追手から隠したとされる岩などが残されています。

【関連キャラ】
仁徳天皇 - 古事記中盤の主役はやはり女好きの御仁
ハヤブサ - 天皇が見初めた姫とデキて反逆する皇子
ヤタノ - 女好き仁徳天皇を待ち続ける温厚な姫
イワノ - 古代日本最強の姫は、史上初のツンデレ?
和紀郎子 - 応神皇太子は、貴公子然として朗らかな皇子
ヤカワエ - 日本で初めてスタイルを激賞された美女
応神天皇 - 自身の登場シーンがあまり多くない天皇

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【パワースポット】
姫隠し岩 - 仁徳天皇に反旗を翻した、悲恋の姫が追手から隠れたとされる岩

【一言切り取り】
メドリ「カノジョがそんなに怖い?」
メドリ「あいつ、殺っちゃってよ…」
仁徳天皇「えっ、反逆? そこまで?」

【収録歌】
メドリ、求愛してくる仁徳天皇をすげなく振るために詠んだ歌
メドリ、旦那ハヤブサに「仁徳天皇殺っちゃって」とお願いした歌

【古事記の神・人辞典】
メドリ

【関連カテゴリ】
14.仁徳天皇

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